中国の中古車市場、売り手は「90後」が1割超 買い替えサイクルも短縮

重慶市の中古車市場(2017年3月8日撮影)。(c)CNS/周毅〔AFPBB News

1.日本企業の中国ビジネス積極化の動き

 昨年秋以降、投資環境調査のために日本から中国への出張者が増加するなど、日本企業の中国ビジネスへの取り組み姿勢が積極化する動きが見られ始めた。

 その後も日本企業の中国ビジネスへの取り組み姿勢の積極化が続いている。

 業種としては、自動車、自動車部品、建設機械、ロボット・工作機械、半導体、液晶、スマホ等広い範囲の産業が好調だ。

 そうした中国市場の旺盛な需要を反映し、自動車、自動車部品、半導体製造装置などを中心に、本年上期の日本の対中輸出(中国側統計)は前年比+16.0%と2011年(同+10.1%)以来久しぶりに2ケタの伸びに達した(図表1参照)。

【図表1】日本の対中輸出の伸び率(前年比)

(資料:CEIC 中国側貿易統計)

2.日本車販売好調の背景と先行きの期待

 中国国内の需要拡大は広範な分野で見られているが、中でも日本企業の中国ビジネスの約半分を占めているとみられる自動車関連の好調が目立っている。

 日本企業積極化に弾みをつけた主な要因の1つは、ホンダの武漢第3工場の建設発表(2016年10月)だった。

 中国における乗用車販売台数に占める日本車のシェアは、本年入り後、着実な回復ぶりを示している(図表2参照)。

 元々日本車は2011年に19.4%のシェアを確保していた。しかし、尖閣諸島領有権問題をめぐり、2012年9月に日本の大使館・総領事館を主なターゲットとする反日デモが発生し、日中関係は戦後最悪の状態に陥った。

 このため中国国内で日本車不買運動が広がり、2012年の日本車のシェアは16.4%に急落。その後も昨年までシェアの回復が見られていなかった。

 それが本年入り後、はっきりと回復し始め、2017年1~8月累計では17.9%に達し、尖閣問題発生前の水準にまで戻ることも期待させる勢いで回復が続いている。

 特にホンダの販売台数の伸び(前年比)は、2015年+32.5%、2016年+24.0%、2017年1~8月累計+18.0%(出典:マークラインズ)と3年連続で2ケタに達し、際立った伸びを示している。

【図表2】中国における日本企業の乗用車販売台数シェア

(注)2017年のデータは1~8月累計の前年比。(資料 CEIC)