いつの間にか世間に普及した言葉の1つに「ビッグデータ」があると思います。
日本の場合、どうして「いつの間にか」だったかと言うのには理由があります。この言葉が明確に意識して喧伝されるようになったのは2011~2012年にかけてのことで、東日本大震災・福島第一原子力発電所事故で大変だった時期で、日本社会の耳目が必ずしも向かなかった。
7月20日、PWC(プライスウォーターハウスクーパース)がリンクのようなセミナーを行います。定員数の少ないものですが、ご興味の方はお運びになられればと思います。
「ビッグデータを活用した新たな経済指標~経済産業省 IoT推進のための新産業モデル創出基盤整備事業~」
このセミナーそのものではなく、この母体となる経済産業省の「IoT推進のための新産業モデル創出基盤整備事業」の進展は、数年前から一定承知をしています。実は昔の学生が担当官として、立案段階から個人的に相談を受けていたというもので、当人もすでに部署を離れて数年、問題ないと思いますので、舞台裏を少しお話してみたいと思います。
先に結論を言ってしまうと、「ビッグデータ関連は、お金を出す立場としては必ずしも割の良い買い物になるとは限らない」ということです。
「IT革命」「eラーニング」「クラウド」「ビッグデータ」・・・。喧伝されブームとなったキーワードには、多くの場合背景があり「狙い」があるものです。
「ビッグデータ」というキーワードの賞味期限がいつまでかは、議論の分かれるところと思いますが、明らかに分の悪い「PigData」解析が混ざっているのは間違いありません。その分別を持って対処する経営判断が重要と思います。
あくまで想像ですが、上にリンクしたセミナーなどでも、最も新しい見解として、そのような方向性が語られる可能性があると思います。
以下では、比較的分かりやすい1つのシナリオとして、ビッグデータ・ビジネスの起源と狙いを検討してみたいと思います。