トランプ大統領、米軍の「偉大なる再建」目指す大統領令に署名

米首都ワシントンの国防総省で、マイク・ペンス副大統領(左)とジェームズ・マティス国防長官(右)が見守る中、署名した大統領令を示すドナルド・トランプ大統領(中央、2017年1月27日撮影)。(c)AFP/MANDEL NGAN〔AFPBB News

 トランプ政権の戦略目標は単純明快で分かりやすい。(1)強いアメリカ、(2)安全な世界、(3)強い国内雇用、(4)それらを阻んでいる不公正(a.他国の過小な軍事負担と米国の不適切な対外関与、b.米国に不利な通商産業政策・為替政策、c.不適切な移民・難民政策)の是正、である。

 それなのに、トランプ氏は人々の不満に訴える選挙戦術として、(4)の不公正の是正を特に強調した。またトランプ氏を快く思わないメディアも(1)(2)(3)を全く看過し、(4)のみをトランプ氏の過激発言と絡めて報道した。そのために、トランプ政権の事実とは異なるイメージが定着している。

 つまりa.の従来の国際軍事戦略に対する不満が孤立主義と受け取られ、b.の通商産業政策の不満が保護主義と受け取られ、c.の難民・移民政策に対する不満が人種・人権差別主義ととらえられている。

 しかし、(1)強いアメリカ、(2)安全な世界、(3)強い国内雇用を実現するためには、孤立主義や保護主義が全く逆効果であることは論を待たない。また世界で最も民主的な米国において、過激な差別主義が定着するとは思われない。トランプ政権の政策の成長進化、メディアの曲解是正により、トランプ政権の3つの負のイメージ(孤立主義・保護主義・差別主義)は急速に是正されていくはずである。