世界最大のスマートフォン市場と言われる中国ではシェア争いが激しく、常に販売ランキングが入れ替わる。
こうした市場リポートを香港の市場調査会社、カウンターポイントテクノロジー・マーケットリサーチがまとめた。
成長したメーカーは中国5社のみ
これによると、昨年(2016年)10~12月期の同国における出荷台数は1年前から12%増加、7~9月期から9%増加した。これにより同国におけるスマートフォンの年間出荷台数は過去最高を更新した。
10~12月期は米アップルをはじめ、中国オウポ(広東欧珀移動通信、OPPO Mobile Telecommunications)、中国ファーウェイ(華為技術)、中国シャオミ(小米科技)などの主要メーカーがそれぞれ旗艦モデルの新製品を投入し、スマートフォンの需要が高まった。
ところが昨年1年間の出荷台数をを見ると、前年から順調に伸びたメーカーは、オウポ、ファーウェイ、ビーボ(維沃移動通信、vivo Mobile Communication)、ジオニー(金立通信設備、Gionee Communication Equipment)、メイズ・テクノロジー(魅族科技、Meizu Technology)といった中国5社のみ。これら5社の合計シェアは58%に達したという。
このうち大きく躍進したのはオウポとビーボで、前年に比べた出荷台数の伸び率は、それぞれ109%と78%。これに対し2015年まで好調だったシャオミとアップルはそれぞれ22%減、21%減と大きく落ち込んだ。
様変わりした中国市場の勢力図
1年前(2015年)のメーカー別年間出荷台数シェアを見ると、シャオミが14.9%、ファーウェイとアップルがともに14.3%で、このあと、ビーボの8.4%、オウポの7.8%、韓国サムスン電子の7.7%と続いていた。
これが昨年は、ファーウェイ(16.4%)、オウポ(15.5%)、ビーボ(13.9%)、シャオミ(10.9%)、アップル(10.4%)、サムスン(6.9%)となり、上位メーカーの順位は大きく入れ替わっている。
このうちファーウェイは首位を維持したものの、前述のとおりオウポが急成長し、同社に僅差で迫っている。
例えば昨年10~12月期に限って見るとランキングは、オウポ、ファーウェイ、ビーボ、アップル、シャオミ、サムスンの順で、ファーウェイはオウポに抜かれている。