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1960年代、米国の砂糖業界の働きかけによって砂糖と心臓病を因果づける議論はぱったり消えたという(写真はイメージ)

(文:大西 睦子)

 昨年、プロ野球「横浜ベイスターズ」の親会社でもある大手IT企業「DeNA(ディー・エヌ・エー)」が運営する医療系キュレーションサイト『WELQ(ウェルク)』で、他のメディアから無断で記事を転用したり、多くの記事が科学的根拠の検証がまったくなされていないものであったことなどが問題となりました。結果、DeNAは11月末、同サイトを含めて運営する10のキュレーションサイトのサービス停止に追い込まれました。

 このWELQというサイトは非常に人気だったそうですが、それだけに、科学的、医学的に誤った情報を氾濫させていたわけで、社会的にも大きな問題であり、責任も重いと思います。

 これはメディアの質と責任が問われる問題ですが、実は同時期、米国では同じように「健康」に関することで社会的な騒動に発展している問題が起きています。問題の構造はより単純です。そしてそれは、私たち日本人にとっても非常に重大な影響がある問題です。

ハーバード大を抱き込んだ砂糖業界

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 約60年も前から米国で始まり、今や世界中で大流行している「低脂肪ダイエット」。日本でも、ヘルシーなダイエットとして、あたかも新興宗教のようにのめり込んでいる人も少なくないようです。しかし実際のところ、健康への効果はどうなのでしょう? そもそも、ダイエットのためになぜ脂肪の摂取だけを制限しなければならないのでしょうか?

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