「これからはアジアの時代」と言われる中、世界でアジアの言語が注目されている。
英国の一部の地区では、小学3年生からアジアの言語を含む外国語を選択制にした。オーストラリアではアジアの言語学習を小中学生の重要課題に据え、アジアの4つの言語のうち1つを必修科目にした。
アジアの言語の中で人気が最も高まっているのは中国語である。ロシアの中国語専門教育機関には、今年、申込者が殺到した。また米国でも中国を目指す留学生が増えるとともに、中国語の学習熱が高まっている。
最近の中国語人気は、中国が打ち出した「一帯一路」構想と無縁ではない。「一帯一路」とは、中国と中央アジア、西アジア、アフリカを結ぶ壮大な経済圏構想である。その経済圏に含まれる国々ではにわかに中国語ブームが到来している。
それは留学生の出身地からも明らかだ。中国教育部によると、2015年の中国への留学生数順位は、1位韓国、2位米国、3位タイ、4位インド、5位ロシア、6位パキスタン、7位日本、8位カザフスタン、9位インドネシア、10位フランスとなっている。中でもインド、パキスタン、カザフスタンは前年比10%の伸びとなった。アフリカからの留学生も急増しており、2015年は前年比19.47%の伸びである。
「最良の人材」が留学生を指導
もともと中国は、中国語を世界に普及させる戦略を展開している。中国語を英語に代わる世界言語とすべく、国家予算を投入し、中国文化の普及機関である「孔子学院」を各国に配置し、中国語教師を送り出してきた。