アメリカのルーツミュージックの影響が濃厚な、知る人ぞ知る日本の名ギタリストたちの作品を紹介します。(写真はイメージ)

 自分が夢中になって弾いていた経験があるからなのか、数ある楽器の中でも特にギターの音が大好きです。6本の弦が張ってあって、それを両手を使って弾くというシンプルな楽器ではありますが、シンプルなだけに弾く人の個性や人間性が音に反映されやすいという点も魅力の1つかなぁと思います。

 あと、JR中央線の西のほう・・・米軍キャンプやアートスクール/カレッジが多く、都心発の最先端の流行にそれほど大きな影響を受けず、どこかのんびりとしたヒッピー~アメリカ文化の影響が色濃い三多摩地方で生まれ育ったためか、ジャズやブルース、フォーク、カントリー、ロックンロールなどアメリカのルーツミュージックのギタースタイルに特に惹かれます。

 今回は、そんなルーツに根差したスタイルを持ちつつ独自の味わい深いプレイを聴かせてくれる、個人的に大好きな日本の名ギタリストたちの作品をご紹介します。

アルバム全曲、ビンテージなギブソン1本のみ

塚本功「ARCHES

 はじめに、私が日本で一番好きなギタリストで、音楽家としても尊敬している塚本功さんの新作「ARCHES」をご紹介します。

 塚本さんは美大生の頃にデビューして、東京・国立を拠点に活動していました。現在は福岡を拠点としています。

 ソウルやジャズ、パンク、ロックンロールなどの影響を受けた「ネタンダーズ」のギター、ボーカルをはじめ、さまざまなバンドのギタリストとして活動しつつ、多くのアーティストのライブやレコーディングにも参加、また作曲家/プロデューサーとしても活躍しています。