マット安川 臨時国会が始まり、連日メディアが与野党のやりとりを報じていますが、クビをかしげるようなことばかりです。

 今回のゲスト・田中慶秋議員には、実際に報道されない現場のお話や、長年注力してきた中小企業や雇用の厳しい現状、などを熱く語っていただきました。

自民党に今頃、公務員制度改革を云々する資格があるのか?

「マット安川のずばり勝負」ゲスト:田中慶秋/前田せいめい撮影田中 慶秋(たなか・けいしゅう)氏(右)
衆議院議員、衆議院経済産業委員長。民主党神奈川県第5区総支部代表を努める。スポーツ全般・盆栽・釣り・料理など多彩な趣味を持ち、柔道は五段の腕前。
(撮影・前田せいめい、以下同)

田中 日本が苦境にある今こそ、政治家は国民の目線で事に当たらねばいけません。にもかかわらず、今の国会は政局を巡る不毛な議論に終始している。こんなことをやってるヒマがあるのかと言いたい思いです。

 先日の衆議院予算委員会で、ある自民党議員が公務員制度改革について政府を追及しました。この問題を取り上げた先の通常国会、衆議院内閣委員会で委員長を務めた私としては、憤りを禁じ得ません。

あの時に行った議論は45時間にも及びました。野党の意見もしっかり聴こうと十分な質問時間を確保しましたし、参考人質疑も識者を迎えての公聴会も行いました。

 委員長権限で法案を修正するから修正案を出してくれと申し出ることもしたのですが、自民党はそれを突っぱね、委員会への出席すら拒んだんですよ。

 今頃あんな熱弁を振るうなら、どうしてあの時に議論の場に出てこなかったのか?

 採決の時には制限時間を超えて質問を繰り返し、時間だからと協力を求めてもやめようとしない。質問を打ち切ったのはやむを得ないことでした。

 その部分だけを切り取って報道したマスコミの姿勢もいただけません。あそこに至るまでの経緯にも目を向けてもらわないと大きな誤解を招きます。

円高・デフレ対策が急務。法人税減税を検討中

 目下、喫緊の課題は言うまでもなく景気対策です。ことに何よりの元凶である円高に歯止めをかけなければいけません。