ドイツ東部ザクセン地方の名産であるマイセン陶器。つやつやとした深い「青」はマイセンの大きな魅力だ。純白の下地の上に、ムラのない「青」が彩色されている。

 ここで、さて、この「下地」の白は中国由来の「白磁」だとして、この「青」はどこから来たのだろう?

 皆さんはこの「青」の正体をご存じだろうか。今回、次回とこの「青」を巡る物語をご紹介してみたい。

「座敷わらし」と「いたずら小僧」

座敷わらしの祖形とも言われる上田秋成の『雨月物語』に登場する銭の霊(ウィキペディア

 東北地方の民話に登場する「座敷わらし」は日本各地でよく知られた「妖怪」である。普段、私たち大人は「座敷わらし」を目に見ることはできない。

 この「妖怪」は人々の意識がちょっとお留守になった時、いろいろ悪戯をする(ことになっている)。

 確かに机の上に置いておいたはずの携帯電話がない、とか、食卓の上のお菓子が減っているというような時、「座敷わらし」が登場、活躍したことになる。

 お菓子が減るのは「別の妖怪」が犯人であるような気もするが(笑)。昨晩確かにデスクの上にそろえておいた伝票が1枚だけない、などというのは、なかなか困った座敷わらしの仕業だ。

 民話は人々の生活の中で、経験とある必然の中から生まれてくる。この「座敷わらし」と似たような妖精や精霊の伝承は、実は世界各地にあるらしい。

 詳しいことは水木しげる氏の本などに譲るとして、ここではドイツ中部に伝わる「座敷わらし」をご紹介しよう。

 ドイツの「いたずら小僧精霊」は山や森の中にいるらしい。人々が農作業にいそしんでいると、いたずら小僧が夜な夜な出てくる。積んである麦わらの束を倒す、苦労して積み上げた石垣を崩す、焼きあがったばかりのパンを失敬してゆく・・・。

 洋の東西を問わず、いたずら小僧のすることは、大体相場が決まっている。おじいさんが大事にしている花瓶を割ったりするのも、あらゆる国の「妖怪」が得意な仕業だ。