元慰安婦「被害者後回し」=韓国から来日、日韓合意無効訴え

韓国・ソウルの日本大使館前に設置された少女場のそばを歩く警察官(2015年12月29日撮影)。(c)AFP/JUNG YEON-JE〔AFPBB News

 2月25日付の韓国紙「中央日報」の報道によると、この3月からスタートした新学期で使用される小学校6年生の社会科国定教科書には「慰安婦」「性奴隷」等の表記が含まれないことになったという。

 2009年の改定教育課程に基づいて2014年に作成された実験本には「戦場に強制的に連行され、日本軍の性奴隷になった」という写真説明が存在したが、最終版では「強制的に戦場に連行された若い女性たちは日本軍から多くの苦痛を受けた」という記述に変更された。教育現場の意見として小学生の学習に適切でないという判断からの削除だったとのことである。

 また、先週閉会した第63回国連女子差別撤廃委員会(CEDAW)では、日本政府代表の外務省・杉山晋輔外務審議官が、冒頭ステートメントにおいて慰安婦問題に関連して次の3点を説明した。

・2015年12月28日に日韓外相会談を行い、両国間で「最終的かつ不可逆的」に解決されることが確認された。

・20世紀に戦時下、多くの女性たちの尊厳や名誉が深く傷つけられた過去を胸に刻み続け、21世紀こそ女性の人権が傷つけられることのない世紀とするよう日本政府はリードしていく。

・女子差別撤廃条約は締結(1985年)以前に遡って適用されないため、慰安婦問題をCEDAW報告で取り上げることは適切ではない、というのが日本政府の基本的考え方である。