米IDCがこのほど公表したウエアラブル端末市場に関する最新のリポートによると、今年7~9月期の世界における出荷台数は2100万台となり、1年前の710万台からほぼ3倍に増えた。
共存する2つの製品カテゴリー
ウエアラブル端末市場はまだ誕生してからまもなく、上位メーカーの間で熾烈な競争が繰り広げられているという。
今年7~9月期のメーカー別世界出荷台数を見ると、米フィットビット(Fitbit)が470万台が最も多く、これにアップルが390万台で次ぐ。
このあと中国シャオミ(小米科技)の370万台、米ガーミン(Garmin)の90万台、中国BBKエレクトロニクス(広東歩歩高電子)傘下、XTC(小天才)の70万台と続いた。
IDCはウエアラブル端末を、自社開発のアプリのみに対応する「ベーシック型」と、他社のアプリも利用できる「スマート型」の2つに分けている。
このうち前者は、フィットネストラッカーなどの特定用途端末で、その平均販売価格は94ドル。後者はアップルの「Apple Watch」に代表されるようなスマートウォッチで、その平均販売価格は約400ドル。
今回の統計の上位5社の中で、純粋にスマートウォッチだけを製造、販売しているのはアップルのみ。ガーミンのようにスマートウォッチも手がけるメーカーもあるが、その主力製品は様々なスポーツ用途のフィットネストラッカーとなっている。
IDCによると、消費者のスマートウォッチに対する関心は高まっているが、だからといってフィットネストラッカーへの関心が低下しているわけではないという。
今年7~9月期における両者の出荷台数は、前四半期比、前年同期比ともに伸びており、今のところこの2つの製品カテゴリーは共存していると、同社は指摘している。