日本で韓国のお酒として有名なのは「真露(チンロ)の焼酎」だろうか。
日本では仕事の終わりに食事に行くと「とりあえず、ビール」となるけれど、韓国は「今日焼酎一杯どうだ?」という感じで誘ったりするのである。楽しくても、苦しくても、哀しくても一杯は焼酎から始まるのだ。
ある統計によると、韓国人1人が1年間に焼酎を飲む量は約60本に達するという。
1965年政府が食糧不足を理由に糧穀を原料とした蒸留式焼酎の生産を禁止したため、その代わりに希釈式焼酎が出回り始まる。その頃からソウルをはじめ首都圏を掌握したのが「チンロ」で、今でも1位を守っている。
爆弾酒でかんぱ~い
焼酎は25度くらいの度数の高いものが主流だったが、今では女性たちの社会進出に合わせて「女性にも飲みやすい焼酎」ということで、20度以下の度数を低くしたものが主流となっている。
先日、筆者が参加した某国際セミナーの晩餐会では、それぞれのテーブルに焼酎とビールが置かれており、乾杯の時に「今晩の公式晩餐酒は、爆弾酒です」という説明があった。
ここでの爆弾酒は焼酎を小さなグラスに入れ、ビール用のグラスにまずその焼酎のグラスを入れた後、上からビールを注ぐというものだった。
爆弾酒のおかげなのか、爆弾酒が一巡すると場は和み、晩餐会はとてもフレンドリーな雰囲気になった。爆弾酒は誰一人残らず飲むのが原則なので、お酒が弱い人は先につぶれていき、つぶれた人には強引に勧めないのが原則だ。