毎年10月になるとノーベル賞、ノーベル賞と騒ぎ立てられますが、皆さんは昨年のノーベル賞が誰に授与されたか覚えていらっしゃるでしょうか?
全部で6賞、十数人も「新ノーベル賞受賞者」が誕生しているわけですが、私の身の回りでは1人も思い出せないという人が少なくありません。なぜでしょうか・・・?
業績への理解などが深くなれば、忘れたくても忘れられなくなります。報道のレベルが浅いことが一因ではないかと思うのです。
実は昨年のノーベル医学・生理学賞は私が大学で主催している音楽研究室の仕事とも関わりのあるものでした。その内容も記した、本当は昨年末に出るはずだ った新書が、ようやく今年の11月に公刊の運びとなりました。
仕上げに1年かけたわけで、我ながら良い出来上がりになっていると思います。というのは私が良いのではなく、編集者が良いのです。
筑摩新書「聴能力!」。これに関連する話題も追ってご紹介したいと思いますが、この中でも触れるような「ノーベル賞業績」に、話を戻して、より多角的に、問題を深く考えてみたいと思います。
喉から手が出るほど賞が欲しい中国と韓国
中国や韓国が喉から手が出るほど欲しがる自然科学系のノーベル賞。しかし、今年の医学・生理学賞を中国が得るまで、評価に値するとされた業績はありませんでした。
では、どうすれば、ノーベル賞が取れるのか?
「取りたいと思っている程度の人には取れない」といった説明の仕方ではなく、もっとそのものずばりの表現でお話したいと思います。
ノーベル賞を取るには「ノーベル賞級の業績を挙げればよい」。以上、終わり、です。
決して人をおちょくっているわけではないのです。ノーベル賞を授与するに相当するような「重要な攻略目標」を立て、それに「確実な方法で答えを導く」ことができれば「ノーベル賞級の業績」として、世界の認めるウエイティング・リストに載ることになります。