STAP細胞、再現できず 小保方氏退職へ

米ウィスコンシン大学の研究施設で培養されたヒト胚性幹細胞を調べる研究者(資料写真)。(c)AFP/Getty Images/Darren Hauck〔AFPBB News

 横浜で発覚した旭化成関連企業によるコンクリート打ち込み不正による傾いたマンション。手の込んだ方法を駆使したそれは多数の累犯が疑われ、多くのマンションで同様の自体とならないことを祈るばかりです。

 この直前に発覚したドイツ、フォルクスワーゲンによる「排ガス不正」もまた、非常に手の込んだもので、逆に言えばいかににそれが「確信犯」であったかが知れることになるでしょう。

 日本とドイツ、20世紀後半に人類史上最大最速の「高度成長」を成し遂げた2大国で発覚した、あまりにお粗末な不正、詐欺。

 このようなことは二度と繰り返されてはならないし、ドイツでも日本でも「自国の誇る水準」に自覚のあった人は口をそろえて「残念」と繰り返していると思います。

 さて、しかし、そうではない人というのもいるわけです。つまり「バレなきゃ何でもいい」「あとは野となれ、山となれ」という考え方。

 2014年、日本でも典型的なその種の事件がありました。「STAP細胞詐欺」。いまや科学を理解する人は100%、あれがES細胞を用いたペテンであったことを知っています(一部におかしなことを言う人がいても、それは単に科学的とは何であるか理解していないだけのことに過ぎません)。

 科学的な研究の本質を体で理解していたら、絶対にこういうことだけはできない、恥ずかしくてする気にもならない、というインチキを、日本にも、またドイツにも、系統だって行ってしまう人がいる。

 ただそういう例外的な事件は、以前はどちらかと言うと虚言症気味の特殊な人が起こす傾向が強かったように思います。

 ところが昨今、他人の業績の盗用や、データ捏造などとは異なる「第3の不正」が相次いで発覚しているというのです。どうやら出元は韓国で、中国で類似の事犯が多数ある可能性が疑われるという。

 一言でそれを言うなら「査読詐欺」と呼ぶべきもので、以下報道に従ってその手口を確認してみたいと思います。