中国株急落、1200以上の銘柄が売買停止

中国・浙江省杭州で、株価の電光掲示板を見て頭に手をやる投資家(2015年7月7日撮影)。(c)AFP〔AFPBB News

「上海株パニック直撃で東証暴落」──。7月8日に東京駅のキオスクに張られた夕刊紙の見出し広告だ。夕刊紙の見出しがセンセーショナルなのはいつものことだが、その日はさすがに見出しに目をとめ歩調を緩める通行人が目立った。上海総合指数が、前日比で5.9%安の3507ポイントまで急落したのだ。

 ここ数年、2000ポイント台を推移していた上海総合指数は昨年11月頃から緩やかに上昇を始めた。12月には3000ポイントを、4月には4000ポイントを突破。3月から6月にかけては、わずか3カ月で50%以上という驚異的な上昇を見せた。そして6月12日にピークを迎え、ついにリーマンショック以来最高水準となる5178ポイントにまでに上り詰めた。

 しかし、この日を境に株価はじりじりと下落に転じる。7月8日に「暴落」が伝えられると世界中のマーケットが連鎖下落を起こした。

身元不明のブローカーがうごめく信用取引の実態

 これまでの株価の高騰は政府による景気刺激策の一環だったと言われている。現地では年が明けた早い段階から「今年は株が上がる」という情報が出回っていた。一部の個人投資家は、意図的に仕組まれた「中国株バブル」が再来することを見通していた。