篠原が男子組手67キロ級を制し金メダル、アジア大会

第17回アジア競技大会空手男子組手67キロ級で優勝した篠原浩人選手(右)。左はリナ・サガンディコフ選手2014年10月2日)〔AFPBB News

 力を抜く。

 これは多くのジャンルにおいて極意とも言えることである。人間は力を入れることは簡単であるが、力を抜くことは実に難しい。

 しかし、うまく力が抜けるようになるとパフォーマンスは格段に上がる。私は空手と野球をやっているが、いかに力を抜けるかを課題としている。

 空手はうまく力が抜けると技のキレ、スピード、威力は格段に上がり、相手の技に対する反応も速くなる。

 野球はピッチャーをやっているが、うまく力が抜けると腕がしなり、球のキレ、スピード、重さ、コントロールが各段に上がる。

仕事でも大きな効果

 そして、空手と野球いずれにも言えることは、集中力が上がり、雑念が消えて頭がクリアになり、スタミナの消耗が減る。

 他のスポーツをやる時も、力を抜くことを意識すれば、だいたいうまくいく。何事も上級者はうまく力を抜くことによって高いパフォーマンスを発揮する。

 これは仕事においてもあてはまる。

 交渉や議論をするうえでは、どういった精神状態で臨むかということは極めて重要になる。冷静で落ち着いた精神状態を終始維持し、必要に応じてユーモアを交え、場の空気をコントロールしながら、自らの意見の合理性と双方のメリットを論理的に説明していく。

 こういった交渉や議論ができれば、期待した結果を得られる可能性は大きく上がる。