今年4月の発売が見込まれている米アップルの腕時計型ウエアラブル端末「Apple Watch」は、その目玉機能となる医療・健康関連アプリの開発が着々と進んでいるという。
医療・健康アプリの開発が容易に
米ウォールストリート・ジャーナルの報道よると、米医療機器メーカーのデクスコム(DexCom)は現在、糖尿病患者の血糖値データをApple Watchに表示するアプリを開発している。
こうした医療・健康関連のアプリについては、これまで米食品医薬品局(FDA)が厳しい審査基準を設けており、承認までに時間がかかっていたが、このほどFDAはその規制を緩和し、認可制から登録制に変更した。
これにより、デクスコムをはじめとする多くの企業はアプリの開発や市場投入が容易になり、今後Apple Watchの医療・健康機能が短期間で拡充するのではないかと見られている。
きっかけは糖尿病の子どもを持つ有志の行動
ウォールストリート・ジャーナルによると、規制緩和の発端となったのは、1型糖尿病(小児糖尿病)の子どもを持つソフトウエア開発者など有志の行動。
デクスコムは、髪の毛ほどの幅の血糖センサーを皮下に埋め込み、5分ごとに患者の血糖値を測る機器を手がけているが、この機器は、最高水準の審査を要する「クラスIII」に分類されている。このため、そのアプリに対する審査も厳しく、認可されるまでに相当の時間を要していた。