今回の衆議院選挙は、自民党の圧勝で幕を閉じた。私たち有権者から見ると、「なんで選挙?」と唐突に実施が決まり、「自民党はずるいね。でも選挙に行かない大人にはなりたくないからどこかに投票するよ」「でも一体誰に投票すればいいのか・・・」ともやもやしたまま当日を迎え、気が付いたら終わっていた、という印象ではないだろうか。
蓋を開けてみれば投票率は52%台で戦後最低を更新した。「審判」と言えるほどの盛り上がりはない冷めた選挙だったと言えるだろう。
今回、実際に有権者の心理はどのようなものだったのか。手近なツールを使って、ソーシャルメディアリスニング(ソーシャルメディアの書き込みや口コミを分析すること)を行ってみた。いくつか面白いことが見えてきたので、ツールの使い方の一例として紹介したい。
今回使ったのは、ツイッターとFacebookを対象としたYahoo!の「リアルタイム検索」だ。誰でも使える無償ツールだが、いろいろなことが見えてくる。
好意度「1%」のネガティブ選挙戦
まずは、政党別に投票前1カ月の投稿の量と、その内容がポジティブなものか、ネガティブなものかを見てみた。以下の表をご覧いただきたい。
(表の数字は、各党の名前が含まれるツイッター、Facebookへの投稿のうち、Yahooリアルタイム検索の「感情の割合」で用いられているポジティブ・ネガティブ各々の文言が含まれている投稿の割合を示している。含まれていない場合は対象としてピックアップされない。)