週刊NY生活 2014年6月14日493号

 連合国軍のノルマンディー上陸作戦のDデーから70年。米国内でもさまざまな催しがあったが、イギリスの競売会社ボナムスは5日、第二次世界大戦をテーマにしたオークションをマンハッタンで開いた。写真や軍服、航空機や戦艦の模型など軍需品353点が出品された。

 広島に原爆を投下した爆撃機エノラ・ゲイのポール・ティベッツ機長が8月6日に記させた飛行記録は、米国人収集家が8万6500ドルで落札。

 この飛行記録は、同社がティベッツ元機長の家族と5年がかりの交渉の末、競売が実現した。

 また、広島の原爆投下直後のトルーマン米大統領によるサイン付きの声明書は、7万2100ドルの高値がついた。

 陸軍の写真家・故山端庸介氏が原爆投下の翌日、長崎に入って撮影した写真24枚も出品された。故山端氏の写真が米国内で競売にかけられたのは初めて。

 今回、合計約300人のアートコレクターや美術館職員が会場やインターネット、電話で競売に参加。総額は、130万ドルに上った。(前田真里、写真・津山恵子)

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