「激にぼ」(げきにぼ)がおいしいらしい。東洋水産が4月14日に発売したカップ麺である。正式名称は「マルちゃん 日本うまいもん 青森津軽煮干しラーメン 激にぼ」。青森県のご当地ラーメン「津軽煮干しラーメン」をカップ麺で再現した商品だ。
発売直後からネット上では「うまい」「くせになる」といった声が相次いだ。特筆すべきは、地元の青森で高い評価を得たことだ。ふだん本物の津軽煮干しラーメンを食べている青森の人たちが「これはおいしい」と称賛し、青森で売り切れ店が続出したという。
評判につられて買って食べてみたところ、確かに今までのカップ麺とは違う。スープから煮干しの濃厚なダシの風味がしっかりと伝わってくる。「やみつきになる」という声もうなずけるものがあった。
開発を担当したのは、東洋水産 即席麺本部 商品開発部 商品開発2課の山口毅課長である。話を聞いてみると、激にぼは、やはりただのご当地カップ麺ではなかった。青森のラーメン職人たちが本気で開発に加わった、すさまじく気合いの入ったラーメンだった。
青森で「なんだこれは」と衝撃を受けた
──激にぼがおいしいと評判です。特に青森で評判が高いようですね。
山口毅課長(以下、敬称略) 青森の人たちがおいしいと言ってくださるのは本当にうれしいですね。やってよかったと思いました。
実際に青森では飛ぶように売れました。発売してからゴールデンウイークぐらいまでは店頭から商品が消えてしまうくらい品薄になっていました。今までにない反響でしたね。
──開発の経緯を教えていただけますか。
山口 2008年に、やはり青森のご当地ラーメンである「味噌カレー牛乳ラーメン」のカップ麺を開発し、秋冬限定で毎年発売しています。開発した際、青森には他にも面白いラーメンがあると聞きまして、現地で店を紹介してもらったんです。そのうちの1つが「津軽煮干しラーメン」でした。