マット安川 安倍首相による憲法解釈の会見翌日、ゲストに平沢勝栄さんを迎え集団的自衛権の解説を伺いました。

集団的自衛権の行使容認の是非、新聞各紙の読み比べを

平沢 勝栄(ひらさわ・かつえい)氏
衆議院議員(自民党政務調査会会長代理、国会対策副委員長、衆議院議院運営委員会筆頭理事) テレビ・ラジオにも多数出演。葛飾区柴又在住。『もう黙っていられない!』(徳間書店刊)『政治家は楽な商売じゃない』(集英社刊)『拉致問題』(PHP研究所刊)など著書多数。(撮影:前田せいめい、以下同)

平沢 安倍(晋三)総理が目指す集団的自衛権の行使容認について、新聞報道はさまざまです。一番極端なのは東京新聞で、いまにでも戦争が始まるんじゃないかという書き方をしている。朝日と毎日も極めて批判的です。

 一方、これは当然だというのは産経と読売。日経はやや中立です。ですから新聞を1紙だけ読んでいると、みなさん分からないんじゃないですかね。特に東京新聞は赤旗を読んでいるのと変わりません。

 新聞にどんな意見があってもいいんです。ただ、1紙だけ読んでいたら間違います。比べたほうがいい。どっちが正しいのか、まったく逆のことが書いてありますから。産経と東京新聞、読売と朝日というように両方読まないと。

 ただ、これだけははっきりと言わせていただきますが、東京新聞の報道は極端。昨年の特定秘密保護法案の時もそうでした。この法律が通ったら、明日にでもものが言えない、治安維持法の復活のような社会が出てくるというようなことをずっと書き続けた。

 それで今年1月、衆議院から共産党も含めた調査団が、特定秘密保護法案の海外での運用の実態を知るために、ドイツ、英国、米国に派遣されました。私もその一員として参加しました。

 これにずっと朝日新聞の記者が同行したんです。すべての日程が終わり、ワシントンで記者に聞きました。朝日新聞はずっとこの法案はけしからんと報道していたけど、あなたはどう思うかと。彼は何と言ったかというと、やっと目が覚めましたと。

 私はこのことを書いてもいいかと確認した上で、夕刊フジの私の欄で書かせてもらった。この記者は良心的だと思いますよ。

集団的自衛権は、戦争に巻き込まれないためのもの

 集団的自衛権というのは、戦争ができる国になるのではなく、戦争をしないために、その抑止力を強化するものです。