アマゾン・ドット・コムは以前から、米カリフォルニア州クパチーノの研究開発施設で自社のスマートフォンを開発していると報じられているが、今度はそのスマートフォンを無料で提供することを検討していると報じられた。

 伝えたのは元ウォールストリート・ジャーナル記者、ジェシカ・レッシン氏のニュースサイト

「独自の無料化を模索中」

アマゾン、来年スマートフォン発売か シティ予測

アマゾン・ドット・コムの広報は今のところ、報道内容を否定しているが・・・〔AFPBB News

 レッシン氏らは事情に詳しい関係者の話として、アマゾンが携帯電話の通信サービスプランへの加入を条件としない方法で、端末代金を無料にしたい考えと伝えている。

 旧モデルの端末を2年間の通信サービス契約などを条件に無料で提供するというのはこれまでもあった。だがアマゾンは携帯電話会社に頼ることなく自社で無料化する方法を模索しているという。

 また同社は現在、携帯電話会社と協議しているが、最終的にはアマゾンのウェブサイトで直販したい考えだという。

 この報道に対し、アマゾンの広報担当者は「当社が年内に携帯電話を提供するという計画はない」と述べ、「もし将来、携帯電話を手がけるとしたら、それは無料ではない」と否定している。

 だがアマゾンの戦略は、タブレット端末「キンドル・ファイア(Kindle Fire)」の販売そのもので収益を上げるのではなく、利用者が端末上で購入する商品やサービスで稼ぐというものだとレッシン氏の記事は指摘している。

 ライバルよりも安い価格の端末を市場投入してシェアを奪い、ネット通販やデジタルコンテンツの顧客を増やそうとする同社の戦略は、それがタブレットからスマートフォンに移っても変わらないというわけだ。