上場以来、常に米フェイスブックにつきまとっていた問題はモバイル対応の遅れ。ユーザーの大半がスマートフォンやタブレット端末で同社のサービスを利用している状況で、モバイル広告の展開が遅れている同社はこの先どう成長できるのかと指摘されていた。

53%増収、黒字転換、株価は急騰

ベネズエラ刑務所相、フェイスブックをやめるよう国民に呼びかけ

フェイスブックの「いいね」ロゴマーク〔AFPBB News

 そうしたなか、同社が24日に発表した4~6月期の決算は、投資家を驚かせると同時に、大いに喜ばせるものだった。

 売上高は1年前から53%増の18億1300万ドル。純損益は黒字転換して、3億3300万ドルとなった。注目されていた広告収入は同61%増の16億ドル。このうちモバイル広告が41%を占めた。

 フェイスブックの広告収入に占めるモバイル広告の割合は、昨年7~9月期の14%から、10~12月期には23%、今年1~3月期は30%へと伸び、ついに4割を超えたというわけだ。

 この決算を好感して、フェイスブックの株価は同日の時間外取引で17%上昇し、31ドル超となった。依然IPOの公開価格38ドルには届かないものの、今後モバイル広告が好調に推移すれば、上場来の最高値も期待できると言われている。

モバイルでも収益を伸ばせることを証明

 ネット企業では先頃、米グーグルが決算を発表し、検索連動広告のクリック単価が低下していることが分かった。モバイルへの対応が遅れているため広告単価が低下し、利益を圧迫したと指摘されている。

 米ヤフーも決算を発表し、主力のディスプレイ広告の収入が1年前から11%減少したと報告している。