米ヤフーではこの17日に、マリッサ・メイヤー最高経営責任者(CEO)が就任してから1年が経った。同氏はこれまでの間、従業員の意識改革や企業買収などの施策を講じて経営改革に取り組んできた。だが16日に発表した4~6月期の決算を見ると、同社の業績改善にはまだ少し時間がかかりそうだと言われてる。
ヤフーが16日に発表した4~6月期の決算は、売上高が11億3500万ドルとなり、1年前から7%減少した。
「TAC」と呼ばれる提携パートナーに支払うトラフィック獲得コストを除いた実質売上高は10億7092万ドルで、こちらは1%減。
ヤフーの売上高はほぼ8割が広告収入だが、これが1年前から約10%減少。このうち検索広告の実質売上高は同5%増と比較的好調だったが、ディスプレー広告は同11%減少した。
世界のオンライン広告市場は20%の伸び、ヤフーは2.9%
市場調査会社の米eマーケターのリポートによると、昨年1年間の世界オンライン広告市場の売上高は1040億4000万ドルで、前年から20.3%増加した。
この中で業界のトップは米グーグル。同社の広告収入は前年比18%増の327億3000万ドルで、この後米フェイスブックの42億8000万ドルが続き、ヤフーは35億1000万ドルで第3位となっている。
しかし、フェイスブックの前年比伸び率が35.8%だったのに対し、ヤフーのそれは2.9%と業界平均を大きく下回っている。米ニューヨーク・タイムズによると、ヤフーのディスプレイ広告収入は過去2年間のすべての四半期で減少している。
そして、この4~6月期の決算を見ても、同社のディスプレイ広告収入は前年同期比12%減、広告販売数は同約2%減少し、単価は約12%低下した。