北米報知 2013年5月9日20号
日系3世で地域コミュニティーに目を向けた活動を続けるシャロン・マエダさんのキャリアは、10代の政治・地域活動家としてスタートした。
「14歳の時に、一人の州議会議員について家のベルを鳴らす手伝いを始めたんです。私はただ一緒についてドアをノックしてまわるのが好きだったんです。多くの人は嫌っていましたが、私はとにかく好きでした」と笑みを浮かべる。
「若者たちには何かをやらせるべきです。何かに没頭することが変化を生みます。そのいい例が私です」――。
マエダさんは現在、人権や平等を通じ移民問題や若者のリーダーシップに取り組む非営利団体「21Progress」のエグゼクティブディレクターを務める。
現在彼女が目を向けるのは、15歳から31歳までの若年層の不法移民を対象とし2年間の在留を認めるDACA(Deferred Action for Childhood Arrivals)」プログラムだ。同プログラムの申し込み費用は465ドルだが、21Progress の初期予算25万ドルから各志願者に360ドルを無利子で貸し出し、残りの105ドルは無償提供する。
参加者は金融関係の教養講座、大学のキャリアワークショップなどを通じ米国でのキャリアを模索する。「2年という期間は、コミュニティーカレッジの学位取得、職業学校での勉学や、就職にも十分な時間」とマエダさんは説明。移民法の改正ごとにニーズに合わせた手直しも進める。
不法移民の問題とは縁の薄くなった日系社会だが、職業あっせんやインターンシップ、また継続的な資金援助を含め、プログラムの一助となることができると強調する。