ここまで4回にわたり、宣伝部長に使っていただきたいインターネットのサービスを紹介してきた。インターネットのサービスが、実際のマーケティングや顧客理解に非常に有効なことを感じた方も多かったと思う。インターネットのサービスの開発は止まるものではないので、今後も適宜取り上げていくつもりだ。

海外のマーケティングカンファレンスに参加しないのはなぜ?

ad:tech San Francisco の会場風景(筆者撮影、以下同)

 今回は、4月9~10日に行われた「ad:tech San Francisco 2013」の参加報告として、私が感じたことをまとめてみたいと思う。

 ad:techはマーケティングのカンファレンスで、その名前はアドバタイジング テクノロジー(advertising technology)に由来する。マーケティングを仕事にしている人であれば、気になるカンファレンスの1つだろう。

 日本でも、6月に「ad:tech Kyushu」が福岡で、9月に5回目となる「ad:tech Tokyo」が開催される予定である。

 なぜ日本でも開催されているカンファレンスに、私がサンフランシスコまで行ったのかというと、もちろんコンテンツが異なるからである。そして、日本よりも進んでいる米国の状況を自ら確認したいからだ。

 デジタルマーケティングの領域でアメリカが進んでいることは、ほとんどの日本人が認める事実であろう。であれば、米国に直接行って最新の話を聞く、米国のマーケティング関係者に会って直接話すのは当然のことである。

 ところで、多くの広告主、つまりマーケティングに携わる人々が海外のマーケティングカンファレンスに参加できているかというと、答えは「ノー」である。そこで宣伝部長に問いたい。

Q1:あなたは、自分の会社のデジタルマーケティングを推進させたいですか?

 答えは「イエス」だと思う。もし「ノー」と答えるのであれば、今やっている事業を終了させるつもりか、極めてターゲットが少ない領域でのマーケティングに絞っているかだろう。だから、多くの方が「イエス」と答えたとして、次の質問に進もう。