先週、米ウォールストリート・ジャーナルは、米マイクロソフトがタブレットPC「サーフェス(Surface)」シリーズに、画面サイズが7インチの小型モデルを加える計画だと報じた。
パソコンの販売が落ち込む中、新たなタブレットを市場投入することでウィンドウズ8の普及を促進させたいと考えているという。
マイクロソフトがこれまで販売してきたサーフェスは2モデルあるが、いずれも画面サイズは10.6インチ。
これまでの報道によると、同社はサーフェスの小型モデルを開発する計画はないとしてきた。しかしタブレットはここに来て小型端末が売れている。
2台に1台が8インチ以下の小型モデルに
昨年は米グーグルが7インチ型の「ネクサス(Nexus)7」を、米アマゾン・ドットコムも7インチ型「キンドル・ファイア(Kindle Fire)」の新モデルを市場投入し、米アップルもアイパッドの7.9インチモデル「アイパッド・ミニ」を発売した。
市場調査会社の米IDCによると今年1~3月期に出荷されたタブレットの2台に1台が8インチ以下のモデルとなっており、マイクロソフトもこうした市場環境の変化に対応しようと考えたようだ。
そのマイクロソフトの狙いはウィンドウズ8の普及。世界のパソコン市場は4四半期連続して低迷している。今年1~3月期の出荷台数は1年前に比べ13.9%減と、IDCが統計を取り始めた1994年以降最大の減少幅。
市場回復の起爆剤として期待したウィンドウズ8は振るわず、IDCによると「ウィンドウズ8はむしろ市場を減速させてしまった可能性がある」という。
こうした事態を回避するために昨年投入したのがサーフェスだったが、10~12月期の出荷台数シェアはわずか1%程度にとどまった。