いよいよ第8章に入ります。この章のタイトルは「浮気市場、この特異な市場を知る」です。みなさん、読みながら私には関係ないよという顔をしていませんか。でも本当でしょうか。自分の胸に手を当ててよく考えてみてください。

 この章では「浮気市場」を検討しますが、浮気や不倫が善いこととか悪いこととか、善悪の価値基準から検討するものではないことを最初に述べておきます。善くも悪くも実際に行われていることに対して、倫理的判断は本質を見失うことになるためです。

投資のポートフォリオ上、「短期保有=不倫」も必要不可欠

 また、精神的な浮気や一緒に食事をするといった行為はここでは浮気・不倫に含みません。キス程度の接触も含まない前提でお話ししますので、セックスを行わない限り、浮気には当たらないということです。

 第5章でお話しした男性の「性処理」、第6章での女性の身体構造を通じて、これからお話しする「短期保有」、つまり「浮気」の前提になるものが理解できたのではないかと思います。

 浮気は、原則、超ハイリスクで超ハイリターン。発覚した場合には超ハイコスト・・・。とは言っても、本命の恋人や配偶者からは決して得られないセックスの快楽と性処理・・・。

 この問題を解決する場所として浮気市場が存在するということを、ご理解いただけているのではと思います。

 もちろん、ここで書かれていることを本当に分かってもらうには、読者のみなさんに相当の恋愛経験があることが前提になります。その意味では、ある程度の齢を重ねていることも必要です。

結婚や恋愛市場より活況なのはなぜ?

 この浮気市場は、ほかの結婚市場や恋愛市場と同じか、それ以上に活況を呈しています。

 この市場では、中期保有や長期保有の関係を持つ人がいながら、その人には独占的かつ排他的に保有されていると見せかけて、実際にはそうではないと騙している状態ですので、なかなか全体像が把握しづらいといった面があります。

 でも、みなさん、相当頑張っているようです。

 短期保有には、1回限りの行きずりの関係、お互い同意の上でのセックスフレンド、ある程度関係が継続する職場などでの不倫、といったように様々なものがあります。この浮気市場を株式投資の観点で見ると、デイトレードやスウィングトレードと同じ仕組みです。