今回までに「なぜ結婚がうまくいかないのか?」に関して、10の理由を検討してきました。納得できたもの、納得できなかったもの、それぞれあったかと思いますが、それは家庭内の現状によるものです。

なぜ結婚がうまくいかないのか

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 人生長いですから、いつかの時点でこのような問題のどれか1つ、あるいは複数、あるいは全部が噴出するものなのです。

 問題はいつ生じるのか? どうやって解決すべきなのか?

 「なぜ結婚がうまくいかないのか?」を人生の流れの中でまとめると次のようになります。

 夫婦はお互いの愛を誓い合って結婚します。例えば、キリスト教の結婚式の時は「心豊かに、幸せあふれる時も、苦しく病める時も、互いにいたわり、なぐさめ、永久に愛することを誓います」と誓約するようですが、平均初婚年齢が30歳前後、平均寿命が80歳前後の現状に鑑みると、50年間(さらには死後も?)、ずっと愛することは不可能です。

 結婚式という結婚第1日目では永遠の愛を誓えと言われれば、「はい。永遠に愛します」と言えるかもしれません、心の底から。何しろそう思うように私たちの遺伝子はプログラムされているわけですから。そうでないと、破綻の可能性が高い結婚などしないはずです。

 ところが、恋愛バブルは長続きしません。2年、3年・・・、せいぜいそんなところです。バブルはいずれは弾けてしまう運命にあります。ずっと心臓をドキドキさせている感情は、体にとても悪いですから、いずれは消滅してしまうものなのです。

 この過程を「砂時計」に喩えました。恋愛感情は砂時計の砂が上から下に落ちていくのに似ています。落下の速度が速かったり遅かったりすることはありますが、いずれ確実にすべての砂は重力の法則に従って落ち切ってしまう。これも仕方がないことです。

 最初は2人でいると「幸せ」と感じても、長期保有して「釣った魚」状態になると、エサをやらなくなるのは、「限界効用逓減の法則」によるものです。

 満足度は日に日に減少していくものです。セックスという消費財にも幸せという感情にも、徐々にですが満足度が減っていくのです。