北米報知  2012年5月9日、22号

 米国内で男子4大スポーツといえば、野球のMLB、バスケットボールのNBA、アメリカンフットボールのNFL、アイスホッケーのNHLだが、「4大」という呼称は、人気・知名度の高さによるものだ。

 地球上で競技人口が最も多いスポーツ、イギリスを発祥とする球技サッカーの米国における人気を検証する。

 1993年にプロリーグMLSを発足させ、観客動員数に多少の波はあるが、おおむね人気を確保し続けている米国サッカー。話題では4大スポーツの陰に隠れがちだが、男女問わず競技が楽しまれているサッカーは、バスケットボールに次いで第2位の競技人口を誇る。

 MLS以前にも米国内にプロサッカーリーグは存在したが、当時は長期の存続が難しく、安定したサッカー人気が確保できない状態が続いた。

 一方で、MLSでは当初から中南米のスター選手、2007年にはデイビッド・ベッカム選手をLAギャラクシーに招へいし、プレー面のみならず、経済面でもMLS全体に大きな影響を与えた。

 その後も元フランス代表主将のティエリ・アンリ選手、メキシコ代表主将のラファエル・マルケス選手、シアトルには元スウェーデン代表のフレドリック・ユングベリ選手など、世界トップレベルの選手たちを次々と参戦させ、客足確保に余念がない。

観客動員力で差も

 だがいわゆる4大スポーツを凌ぐ存在になるのかといえば、慎重にならざるを得ない。4大スポーツおよびMLSのチームすべてが本拠地を置く、ニューヨーク、ロサンゼルスなどの大都市に着眼すると、人気の差は顕著だ。

 ニューヨークの08年の各スタジアム収容人数に対する1試合平均観客動員数の割合をみると、MLB・ヤンキースが92.3パーセント、NBA・ニックスが99.1パーセント、NFL・ジャイアンツが95.8パーセント、NHL・レンジャーズが100パーセントとなっている。収容人数に差異はあるが、毎試合動員率は90パーセントを超え、4大スポーツに対する人気が伝わってくる。

 一方、MLS・レッドブルズは63.2パーセントと大きく下回っており、4大スポーツに追随するには物足りない。