中国でミニブログを手がける大手2社が突如、書き込み機能を一時停止した。2社とは、北京に拠点を置くシナ(新浪)と、広東省深センに拠点を置くテンセントホールディングス(騰訊控股)。 それぞれ「新浪微博」「騰訊微博」と呼ぶサービスを運営しており、ユーザー数は合計6億人以上に上る。
機能停止は当局の処罰
このいずれもが声明を出しており、3月31日から4月3日の間、投稿のコメント書き込み機能を停止すると発表している。
「有害なうわさを一掃するため」としているが、中国国営新華社通信によると理由は「うわさの流布を許したことに対する処罰」だという。
米フォーブスは、国家インターネット情報局の報道官の話として、シナとテンセントのミニブログは北京市と広東省の当局の制裁を受けたと伝えている。
これに先立ち新華社通信は、「軍用車両が北京市に入った。不穏な動きが起きている」といったクーデターのうわさを流したとして当局が、16のウェブサイトを閉鎖し、6人を拘束したと伝えていた。今回のミニブログに対する措置もその一環と見られている。
同国では、3月15日に薄熙来(はくきらい)前・重慶市共産党委員会書記が解任されたと伝えられたが、その後、「薄氏の解任に反発した周永康党政治局常務委員が党執行部に造反を謀り、クーデターを起こそうとした」といううわさが飛び交ったという。
これに対し、当局はクーデターなどという社会不安につながるうわさを徹底排除する方針で、今回の措置で国民やサービス事業者に対し、決して越えてはならない一線があることを示したと米ウォールストリート・ジャーナルは伝えている。