今週は、ギリシャ救済関連の記事が読者から注目を集めた。週間ページビューランキングで第3位になった『ギリシャは民主主義のためにデフォルトしろ』のほか、『極秘文書に見るギリシャ救済の落とし穴』、『ユーロ圏の防火壁を巡り「トリプルA同盟」に亀裂』などがある。

 ギリシャは第2次支援の1300億ユーロ(約13兆7000億円)で、3月20日に迫った約144億ユーロの国債償還資金を確保し、債務不履行(デフォルト)は当面回避される見通しとなった。

 しかし緊縮財政で疲弊したギリシャ経済が、第2次支援の条件である国内総生産(GDP)比で160%の政府債務を、2020年までに120.5%まで圧縮できるかどうかは不透明だ。

ギリシャに厳しい条件を突きつけたドイツ、オランダ、フィンランド

 ここに至るまで合意した政策をきちんと実行してこなかったギリシャに対し、ドイツ、フィンランド、オランダの3カ国は第2次支援に厳しい条件を突きつけている。特にドイツとギリシャとの関係は微妙だ。

 フィナンシャル・タイムズ紙の『ギリシャは民主主義のためにデフォルトしろ』は、このドイツとギリシャの対立を取り上げている。

 ドイツのショイブレ財務相が追加支援の条件として、ギリシャは4月の選挙を延期すべきだと提案した。これに対し、同記事の筆者は、債権国であるドイツが援助先のギリシャに、選挙の延期で現在の政府を継続させるよう口を出すことへの疑問を示している。

 また、あるドイツの政府高官は、同記事の筆者に「自分としてはギリシャを即刻デフォルトさせることを望む」と語ったという。そうであれば、ショイブレ財務相の提案は、ギリシャ政府から過激な反応を引き出すことを目的とした挑発に見える、と筆者は述べている。