今年もまもなく米ラスベガスで世界最大規模の家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」が開催されるが、今回も昨年同様「グーグルTV(Google TV)」に対応した製品が多数披露されるもようだ。

専門家から酷評されたグーグルTV

ソニー、ネット対応テレビを米国で発売 「グーグルテレビ」対応

ソニーが2010年に発表したインターネット対応テレビ〔AFPBB News

 このグーグルTVとは、テレビの視聴体験とウェブの利便性を融合することを目指し、米グーグルが2010年5月に発表したソフトウエアプラットフォームのこと。

 家庭の大画面テレビでウェブサイト上のビデオやテレビ番組を視聴でき、映画のオンデマンドサービスも楽しめるなど、パソコン、モバイル端末に次ぐ「第3のスクリーン」を狙った製品構想だ。

 ソニーやスイスのロジテック・インターナショナルが2010年の後半に対応機器を発売したほか、昨年は韓国サムスン電子、テレビメーカーの米ビジオ(VIZIO)なども開発を表明していたが、結局売れ行きは芳しくなくサムスンやビジオも製品を発売しなかった。

 また専門家からも完成度の低さを指摘されるなど、惨たんたる結果だった。

 とりわけ、ロジテックが投資家向け説明会で1億ドル以上の営業赤字を出したことを明かし、今後新モデルの開発は行わないと表明するなど、グーグルTV構想は事実上失敗に終わったかに見えた。

サムスン、LG、ビジオがパートナーに

 グーグルが1月5日に公式ブログで明らかにした情報によると今年のCESではそうした様相が一変する見通しだ。サムスン、LGエレクトロニクスといった韓国の大手メーカーや、ビジオ、そしてソニーなどがテレビなどの対応機器を披露するほか、年内の市場投入を計画しているという。

 また、英領バミューダ島に拠点を置くマーベル・テクノロジー・グループも同日声明を出しており、同社傘下の米マーベル・セミコンダクターが「ARMADA 1500」と呼ぶグーグルTV向けメディアプロセッサーを既に開発したと発表している。