通信業界のイベント「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)」の開催地、スペイン・バルセロナから大きなニュースが飛び込んでいる。米インテルとフィンランドのノキアが現地時間2月15日、携帯端末向け基本ソフト(OS)に関して提携すると発表したのだ。
世界最大の半導体メーカーと世界最大の携帯電話メーカーがタッグを組む。インテルは、ノートパソコンよりも小型で、低消費電力のプロセッサーを搭載する機器向けのOSを開発している。
ノキアはミニキーボードやタッチスクリーンを備える多機能携帯電話、スマートフォン向けのOSを手がけている。両社はそれぞれのOSを統合し、「MeeGo(ミーゴ)」と名付けると発表した。
インテルは、従来のパソコンとは異なる端末が普及する将来を見据え、そうした機器向けのプロセッサーやソフトウエアへの投資を進めている。
今後は開発者コミュニティー、通信/コンピューター業界にこのMeeGoプロジェクトに参加してもらい、ネットブックや、タブレット型コンピューター、スマートフォンなど幅広い端末に同社製プロセッサーを採用してもらいたい考えだ。
かつてのパートナーはライバル関係に
そして同日、米マイクロソフトがスマートフォン向けOS「Windows Phone 7(ウィンドウズ・フォーン7)」を発表した。名前をこれまでの「Windows Mobile(ウィンドウズ・モバイル)」から改称し、ユーザー・インタフェースなどの刷新も図った。
早くからモバイルOSを手がけてきたマイクロソフトたが、後発のアップルにシェアを奪われ、米グーグルの追い上げも激しくなっているという状況。この新OSでシェアを奪回したい考えだ。
このインテルの動きにより、マイクロソフトとインテルは直接的なライバル関係になる。米ウォールストリート・ジャーナルの記事はそうした市場調査会社のアナリストの見解を報じている。