地域資源の魅力を生かした、こだわりの逸品を集めた「地域食とものづくり総合展」が12月10~12日に東京ビッグサイトで開催された。

 この展示会は、当社が企画・運営を担当したもので、日本最大の環境分野の展示会「エコプロダクツ2009」(主催:日本経済新聞社)と併設開催された。

 エコプロダクツ展には会期中に計18万2510人(主催者発表)が来場したが、地域食とものづくり総合展は会場内でも特に人気が高く、発売前の開発商品の披露や、試食アンケートなどで盛り上がった。

特定のブース、商品に長蛇の列

 この展示会では、多くの消費者の興味を引きつけて、人気コーナーとなっていた商品、ブースがいくつかあった。それらには、ある共通する「キーワード」がある。それは一体何だろうか。

来場者でごった返す「地域食とものづくり総合展」会場

 まず、お酢で作ったスポーツドリンク「AmiX」(2010年3月発売予定)を披露したのは沖縄もろみ酢製造協議会(沖縄県)。試飲コーナーは、常に多くの人でごった返しとなっていた。

 試飲コーナーで行っていたのは、もろみ酢の含有比率が高い健康飲料(商品化検討中)との飲み比べ。口当たりがよく飲みやすいスポーツドリンクタイプを好む人と、もろみ酢の含有比率が高くて、健康により良い健康飲料タイプの両方を飲み比べるのである。試飲者たちは「私は濃い方」「いや薄い方」と盛り上がっていた。

 会期中に試飲した人の数は、なんと約1万人。試飲された量は、両タイプの合計で300リットルに達する。人気となった理由は、いずれも「飲みやすい」「美味しい」こと。お酢と言っても酢酸ではなくクエン酸であり、アミノ酸が豊富に含まれている。飲みやすく健康に良いというのが消費者の心をつかんだようだ。

 種子島安納いも(鹿児島県)、恵庭の恵比寿かぼちゃ(北海道)、蒜山ジャージー牛乳(岡山県)など、全国各地の最高の素材の味をそのままにスイーツにしたのはサバエ・シティーホテル(福井県)。

試食が大人気だったサバエ・シティーホテルのブース

 「地域ブランド・コラボプロジェクト」と題した5種類のプリン等の試食&販売コーナーは常に黒山の人だかり状態だった。ちなみに種子屋久農協、恵庭商工会議所、蒜山酪農がそれぞれ個別に出展したコーナーも大人気で、素材と加工品の両面から各地の魅力を徹底的に伝えていた。

 また、全国農協乳業協会による牛乳の飲み比べも、常に長蛇の列ができるほどの人気だった。フレーバーミルク(いちご、バナナ)の飲み比べから始まり、牛乳の乳脂肪分の違う牛乳の飲み比べ、殺菌温度の違う牛乳の飲み比べを行い、これによって牛乳の美味しさを再発見してもらおうという企画である。