13日のNY市場はユーロの買い戻しが継続している。特段の材料は見当たらないが、明日、独仏とギリシャの首脳電話会談が行われることや、週末のガイトナー米財務長官も参加するユーロ圏財務相会合などから、ギリシャのデフォルト回避への期待感が高まっている。欧州株式市場で銀行株が反発し、NY株式市場の堅調もユーロ買い戻しをフォローした。
しかし、下げ過ぎ感からの自律反発の域は抜けず、ユーロドルは1.37台に入ると戻り売りに押される展開。オランダ当局はギリシャのデフォルトは免れないといった見方をしていることが報じられるなど懸念は根強い。米大手証券はユーロドルの見通しを下方修正し、年末までの目標は1.30、2012年第1四半期までに1.25を見込んでいるとしたレポートも出ていた。
積極的に戻りを試すまでには、まだ至っていないようだ。
◆ドル円 期末控え売りオーダーが下がって来ているとの指摘も
ユーロドルの買い戻しなどドル安の展開からドル円は軟調な動きとなり、76円台に値を落とす動き。強めのサポートラインとしては76.50の水準があるが、目先は76.75を下回ると買い圧力も強まるようで、76円台後半でのもみ合いが続いた。
一方で、売りは77.10付近から上に輸出企業の売りオーダーが観測されている。前日までは77.50付近に観測されていたが、9月中間期末を意識した動きも出ているのか、やや下がって来ているとの指摘も聞かれる。
(Klugシニアアナリスト 野沢卓美)