6日のロンドン市場は、スイス中銀がスイス高抑制措置を発表したことでスイスフランが急落した。スイス中銀は、ユーロスイスの下限目標を1ユーロ=1.20フランに設定、無制限に外貨購入する用意、景気見通しやデフレリスクにより必要なら一段の措置を講じる用意、スイスフランの過大評価はスイス経済に深刻な脅威とデフレリスクもたらす、と表明した。ロンドン早朝から軟調に推移していたスイスフランは一気に急落した。1.20の目標レートを設定されたユーロスイスは1.1250近辺から1.2190近辺まで急伸。その後も1.20台が維持されている。ドルスイスは0.79台から0.85台へと買い上げられた。ユーロスイスの片割れであるユーロも買われ、ユーロドルは一時1.4285近辺、ユーロ円は109.95レベルまで急伸した。欧州株も上げ幅を拡大している。特にスイス株価指数は一時5%高となった。リスク選好の動きも広がり、円売りへと波及。ドル円は一時77.60レベル、ポンド円は125円台乗せ、豪ドル円は82円ちょうど近辺へと買われる場面があった。

その後もスイスフランは安値水準を維持しているが、その他主要通貨は調整に押し戻されている。ダウ平均先物は200ドル安と下げており、レーバーデイ明けのNY市場への警戒感もあるようだ。ユーロドルは1.41台前半、ユーロ円は109円台前半、豪ドル円は81円台半ばへと水準を下げている。ドイツの製造業受注は伸び悩んでいた。第2四半期のユーロ圏GDP改定値は前年比が0.1%下方修正されている。ギリシャ短期債の入札は順調に消化されたが、流通市場でのギリシャ債は売られている。2年債利回りは51%台乗せへと上昇している。また、ECBはスイス中銀の発表についてコメントをしている。スイス中銀は自らの責任で決定を下した、対ユーロで1.20フランを超えるフラン高を容認しないとのスイス中銀の決定に留意する、としている。スイス一国の措置では、世界経済の不透明感は拭い切れないようだ。

(Klugシニアアナリスト 松木秀明)