2日の東京市場は、米雇用統計控えて模様眺めムードだった。日経平均はアジア株安などを受けて一時100円超の下落、9000円の大台を割り込む軟調な動きになっている。クロス円での円高への動きや、スイスフラン買いなどリスク回避の動きがみられた。リスクに敏感な豪ドルは軟調で、豪ドル円82円台前半、豪ドル/ドルは一時1.07割れへと軟化した。ユーロスイスは1.13割れと前日からの安値を更新する動きもあった。ただ、ドル円76円台後半やユーロドル1.42台後半などの揉み合いが続いており、値動き全般はあまり大きくなかった。ギラード豪首相には辞任のうわさもあったようだが、内閣改造を否定、職責を全うすると続投を表明している。
◆新財務相は、安住前国対委員長に
安住淳・前国対委員長が新財務相となる運びとなった。ただ、安住氏はこれまで財務関連の要職に就いた経験はほとんど無く、市場ではどのような政策をとるのかイメージしにくいとの評価が広がっている。これまで、さまざまな率直な発言報道があったが、財務相としては特に介入や円相場水準といった相場にとってセンシティブな質問を投げかけられることが多い。野田前財務相から財務相としての「マナー」を伝授されているのか、就任早々から市場はピリピリしそうだ。
(Klugシニアアナリスト 松木秀明)