22日の東京市場のドル円は、神経質な展開となった。先週末の金曜日には一時75.95と戦後最安値を付けた後、76円台半ばまで戻して取引を終えたが、週明けはその買戻しの流れを引き継いで取引が始まった。ただ仲値算出前後からじりじり値を落とし始め、76.57近辺まで値を落とす場面もあった。
11時過ぎに外銀からと見られる大口の買いが入り77.21近辺まで急伸した。市場では政府・日銀による介入の観測は聞かれていないという。ただ、77円台は長く持たず、再び76円台後半に値を戻している。スイスフランは株式が軟調に推移する中、避難通貨として選好されじり高に推移した。
本日は取引材料に乏しく、様子見ムードが漂っている中、一部輸出企業の売りと介入警戒感の下支えで大きな値動きとはなっていない。野田財務相は財務省内で、一方的に偏った円高がさらに強まっていると懸念している、と市場をけん制したが相場への特段の反応は見られなかった。また、これまで以上に投機的な動きがあるかどうかを、よくチェックしたい、とも指摘した。菅首相も、一方的な円高の動き強まっている、必要なら断固として行動すると述べた。
Klugアナリスト 鈴木信秀