8日の東京市場は、NY市場での米雇用統計発表を控えて模様眺めだった。ドル円はほぼ81.20-30レベルでの膠着。ユーロドルは1.43台半ばから午後にかけてやや利益確定売りに押され気味になった程度の小動き。ポンドも昼から午後にかけてやや下押しされた。ポンドドルは1.59台半ば、ポンド円は129円台半ばへと小安い。ただ、日経平均が一時1万200円台乗せとなるなど前日NY市場からのリスク選好ムードは崩れていない。

日本時間8時50分に発表された5月の日本の経常収支は5907億円の黒字で市場予想の3000億程度を上回っていた。14時発表の6月景気ウォッチャー調査は、現状判断DIが49.6と予想40.0および5月36.0を上回った。先行きDIも46.0と予想46.0、5月44.9を上回る結果だった。内閣府は判断を、景気の現状は厳しさが残るものの、持ち直しの動きがみられる、に変更した。日本の経済指標にも回復の兆しが見え始めている。

◆NZドルは高値水準を維持
ニュージーランドの求人ウェブサイトのトレードミーによると、第2四半期の求人広告は前期比17%増、前年同期比27%増となった。地震の復興需要などでサービス、販売、建設などの業種からの求人が急増しているという。同国の雇用状況は改善しているもよう。NZドル/ドルは前日NY市場で0.8345レベルと最高値を更新、東京市場でも0.8310-20レベルと0.83台が維持されている。NZドル円は67.50-70での揉み合いが続いた。豪ドルやカナダドルなど資源国通貨は全般に前日からの高値圏での推移だった。

(Klugシニアアナリスト 松木秀明)