ユニクロのモスクワ1号店が入居する「アトリウム」ショッピングセンター。地下鉄クルスカヤ駅のすぐ上にあって、交通の便は非常に良い。このショッピングセンターを所有するのが、INGEOKOM社。金融危機の始まる前、ロシアがバブル景気に沸いていた頃、同社はモスクワ市政府からこの建物の全権利を125億円で買い取り、現在は100%所有する。先日、同社の社長であるルディヤック氏に会ったが、まだ30代前半の若者。この国の面白さを感じる瞬間だ
ユニクロの大きなショッピングバッグをぶら下げて満足げに店を後にする買い物客たち。彼らに「ユニクロ」のロゴを示して発音せよ、と言うと全員正しく「ユニクロ」と言った。このあたり、耳のよいロシア人の特徴が出ているし、我々が思うほど、ユニクロ=日本語ということを感じていないのかもしれない
ユニクロモスクワ店内。試着室周辺に並ぶ人々。ロシア語の分からない店員用なのか、どちらかというと英語の説明の方が大きく、かつ多い印象の店内。これはロシアではあまり見られない店舗作りだ
モスクワの環状線に沿って展開されたユニクロの開店予告広告の1つ。こうして価格を前面に打ち出すことで、どういう階層の客をターゲットにするか、自然に主張することができる。ロシアの消費者行動をよく知ったうえでの広告活動だと評価できる
ショッピングセンター「アトリウム」の吹き抜けを占領するユニクロの大垂れ幕。この様子を見て顔をしかめるロシア人が多いことも確かだが、ロシア語抜きの看板を製作して、異文化でロシアに挑戦するユニクロの蛮勇には拍手を送 りたい。このようなPR作戦の結果、4月2日12時の開店時には、2階の入り口前に は1000人の客が列をなし、その列は1階まで続いたというから大したもので ある