「さらなるコスト削減」よりもっと大事なことがある 日本のクルマが世界で「リスペクト」される存在になるために 2010.1.22(金) 両角 岳彦 フォロー フォロー中 Tweet この写真の記事へ戻る この秋から北米市場に投入されるシボレー「クルーズ」。GMの最量販ブランドを支えるコンパクトカーとして、「カローラ」「シビック」「セントラ」の直接のライバルとなる。エンジンは1.4L+ターボ過給と1.8L。韓国のGM大宇が開発と製造を担当する。前型となる「ラセッティ」は欧州向けには「シボレー」ブランドで販売され、さらに小型の「アベオ」は北米にも投入されていたが、いよいよ主力ゾーンにGM企画・北米外生産品が導入される。(写真提供:General Motors) 日産自動車・栃木工場の「車体組立」ライン。成形した鋼板を溶接して車体に組み上げる重要な工程である。日本のメーカーは、ほとんど全ての接合を、「点」で止めるスポット溶接で行なう従来からの手法を守る。ここで工業用ロボットが車体に群がるようにして火花を散らしているのが、そのスポット溶接の打点作業。日産はごく一部にレーザー溶接を導入しつつある。(写真提供:日産自動車) 拡大画像表示 欧州車、特にフォルクスワーゲンは車体骨格の鋼板を接合するのに「線接合」を増やしている。それが先代の「ゴルフ」(5代目)でもすでに全体の70%におよび、特にレーザーによる線溶接が40%以上を占める。この写真は本国・エムデン工場の「パサートCC」製造工程だが、ロボットの腕が車体内部に入り込んで線状の溶接を行なっている。中国では最新の6代目ゴルフのノックダウン生産が始まっているから、当然こうした最新生産技術は既に稼働しているはずである。(写真提供:Volkswagen) 拡大画像表示 トヨタ自動車の主力工場の1つ、堤工場の最終組立ライン。「プリウス」(3代目)が組み立てられているが、基本となる設備、ワーカー(工員)の作業内容とその環境などがどうあるべきかを改めて考え、進化させるというは発想は見られず、既存の製造プロセスと設備に新しいモデルをどう当てはめて作るかというアプローチを繰り返している。(写真提供:トヨタ自動車) 拡大画像表示 中国吉林省・長春にアウディが2009年9月に稼働させた新工場の最終組立ライン。アウディは中国進出が最も早かった自動車メーカーの1つで、第一汽車との合弁で1988年から現地組立を始めている。その最新プラントは、設備も労働環境も最新のドイツ流で構成されていることが、この写真からも伝わってくる。(写真提供:Audi) 拡大画像表示