ミラノ・コルティナオリンピックそしてその先へ
今、4年に一度の大舞台が現実となり、開幕は刻々と近づいている。
「駿の目標はオリンピックに出ることではなくオリンピックでメダルを獲ることです。出場権を得るのが目標だったとしたらここには到達しないと思うんです。気持ちを変えず、今の状態のままそのまま行くのが大事になってくると思いますし、経験もしたことない舞台ですからメンタルが重要だと思います。今シーズン培ってきた、強くなったメンタルをいかせたらと思います」
全日本選手権のフリーの演技にも、日下はメンタルの成長を実感する。佐藤は演技を終えたあと「100点」と喜びを示した。日下も言う。
「僕もそう思います。最後のルッツ、ちょっとしたミスはありましたし、コンビネーションのスピンも細かいミスはありました。でもあの子の成長に対しての100点です。まずショートプログラムでトリプルルッツになってしまいましたが、去年だったら締めて転んでいると思います。そこでとっさの判断ができた。気持ちのコントロールができている上でフリーになって、一発目のルッツが少し左に外れても真っ直ぐな形で降りてこれた。その気持ちの安定感、だから100点なんです」
目を向けるのはオリンピックだけではない。その先をも見据えている。そう感じさせたのは次の言葉だった。
「あの子の代わりに言いたいですけど、4回転アクセルは絶対に降りると思うので、今後、そこら辺をやっていくと思います。あの軌道なら、間違いなく降りると思います」
ミラノ・コルティナオリンピックそしてその先へと2人の歩みは続いていく。そこにはどこまでも広がっている世界がある。そんなことを思う言葉でもあった。
『日本のフィギュアスケート史 オリンピックを中心に辿る100年』著者:松原孝臣
出版社:日本ビジネスプレス(SYNCHRONOUS BOOKS)
定価:1650円(税込)
発売日:2026年1月20日
冬季オリンピックが開催されるたびに、日本でも花形競技の一つとして存在感を高めてきたフィギュアスケート。日本人が世界のトップで戦うのが当たり前になっている現在、そこに至るまでには、長い年月にわたる、多くの人々の努力があった——。
日本人がフィギュアスケート競技で初めて出場した1932年レークプラシッド大会から2022年北京大会までを振り返るとともに、選手たちを支えたプロフェッショナルの取材をまとめた電子書籍『日本のフィギュアスケート史 オリンピックを中心に辿る100年』(松原孝臣著/日本ビジネスプレス刊)が2026年1月20日(火)に発売されます。
プロフェッショナルだからこそ知るスケーターのエピソード満載。さらに、高橋大輔さんの出場した3度のオリンピックについての特別インタビューも掲載されます。
フィギュアスケートファンはもちろん、興味を持ち始めた方も楽しめる1冊です。
詳細はこちらよりご確認いただけます。


