週末報じられたIMF(国際通貨基金)のトップ、ストロスカーン専務理事の女性への暴行容疑による逮捕を受けてユーロは対ドル、対円で売りが強まる形で始まった。
ただ、ユーロ円に関しては先週報じられていた武田薬品工業によるスイス製薬大手の買収に絡んだ大量のユーロ買い円売りが出るとの噂に下値を支えられる形となり、値を回復した。ドル円もクロス円しっかりの流れの中、一時81円台を回復するなどしっかりの展開に。
その後、後場に入るとロンドン時間に開催されるユーロ圏財務相会合の結果を待ちたいとの思惑が広がり、主要通貨は模様眺めに。朝方軟調に推移した日経平均をはじめとするアジア株が、弱い地合自体は続くものの、安値での売りにも慎重姿勢が見られるかたちで下げ止まったこともあり、様子見ムードに拍車をかけた。

◆豪ドルは指標結果を受け一時軟調も値を戻す

豪ドルは、住宅ローン許可件数が予想外のマイナスとなったこともあり、一時対ドル、対円で売りが出る展開となった。その後中国人民銀行要人が、今後の中国の経済成長について5年間で平均9%の成長という見通しを示したことなどを好感して豪ドルも安値からは買い戻しが出ている。

Klugチーフストラテジスト 山岡和雅