(花園 祐:中国・上海在住ジャーナリスト)
2022年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では、戦国時代などと比べるとややマイナーな鎌倉時代初期の人物や事件にスポットが当てられました。そうしたマイナーな時代ながら、脚本家の三谷幸喜氏をはじめとする制作陣や出演者らの努力もあってか大いに話題となり、視聴者からも好評を博したようです。
この作品では小栗旬氏が演じる鎌倉幕府第二代執権の北条義時(1163~1224年)が、全編における主役として据えられていました。
これまで北条義時は、「尼将軍」と呼ばれた姉の北条政子(1157~1225年)、「御成敗式目」を定めた息子の北条泰時(1183~1242年)に挟まれる形で、「地味で影の薄い二代目」と見られることが少なくありませんでした。
北条義時に限らず、偉大な初代(創業者、創始者)や、体制を固めた三代目などの陰に隠れ、いまいち評価の上がらない二代目キャラは少なくありません。
ただ、影こそ薄いものの、こうした二代目キャラが歴史に果たした役割は決して小さくはありません。そこで今回は、その実績に比して影が薄いと思われる3人の二代目キャラを、再評価の期待を込めながら紹介したいと思います。