どこの町にも人気者はいるものだ。もちろん私のことではない。マスコット的動物のことだ。
町にパンダでもいれば、それこそ大スターだろう。その意味ではペンギンをはじめ様々な動物スターの集まる旭山動物園(北海道旭川市)は、さながらハリウッドだ。動物の自然な生態が見られる「行動展示」で一躍有名になったことは、皆さんご存知の通りだろう。
動物でまちづくりを試みる例は多い。とりわけ観光産業にとってはありがたい存在だ。動物というのは、子どもからお年寄りまで幅広い層に愛される。特に子どもは動物が好きなので、家族みんなで訪れてもらうことができるのだ。
関連のお土産グッズや料理などを作りだせば、そっちの方も繁盛が見込める。その動物が映画の主人公にでもなれば、もう完璧だ。その意味でも、動物園が丸ごと映画になってしまった旭山動物園はまさにハリウッドだと言えるだろう。
わが町の動物スターたち
ハリウッドとまではいかずとも、わが町にも1匹と数羽の国民的スターがいる。周南市徳山動物園のマレーグマ「ツヨシ君」と、八代盆地に越冬にやって来るナベヅルたちだ。
えっ、ご存知ない? これはぜひとも紹介しておかなければならない。
まずツヨシ君。彼は前足で頭を抱えて立つというユニークな仕草がテレビなどで取り上げられ、全国区の有名人、いや有名熊になった。
当然、観光の目玉となり、関連グッズもたくさん考案された。変わったところでは、「ツヨシ君体操」なんてのもできた。人間が動物の真似をして踊るのも変な感じだが、お犬様ならぬお熊様のためなら、何でもやってしまうということか。