情報収集が容易な点を活かし、投資対象を「選んで」投資をする
ところで、先ほど、日本株式への投資は、何といっても情報収集が容易という点を挙げました。その利点を活かしてはいかがでしょうか?
TOPIX(東証株価指数)などの、日本を代表し、日本の株式市場全体を反映した指数に投資をするのではなく、投資する対象を「選んで」投資をするのです。
もしかすると、他の国と比べて、長期的には成長の見込みがない日本株式といえども、中にはキラリと光る投資先が見つかるかもしれません。
情報収集が容易とはいっても、どうやって日本株式の投資先を選ぶのか?
公募株式投資信託は、投資信託協会が発表している統計によれば、2021年2月末現在で5793本の設定があり、そのうち、国内株式だけに投資している投資信託の数は1018本もあります。
一方、東京証券取引所に上場している企業の数は、2021年3月26日現在で3711社(いわゆるプロマーケット上場企業を除く)あります。
この膨大な数の中から、どのように投資先を選びましょうか?
なまじ情報を得ることが容易なだけに、投資先を選ぶために情報を得ようにも、情報が多すぎておぼれてしまいそうです。
「ヤフーファイナンス」や「会社四季報」などの会社情報のページを見てみると、従業員の平均年収なども載っています。平均年収の推移などがあれば、検討する材料になるのかもしれませんが、その年次のもののみです。投資先を選ぶ以前に、情報を選ぶのも難しそうですが……。
まとめに代えて
2016年に日本銀行がマイナス金利政策を導入して以来、投資や外貨建て保険への期待と関心が高まっているようです。
特に投資については、外国株式を対象にした投資信託について、抵抗を感じている人が大きく減ったような気がします。
日本に住み、日本の企業に勤め、あるいは日本政府から年金を受け取り、日本企業が経営するお店から食料品や日用品を買う。日本株式に投資をせずとも、私たちの暮らしに日本の企業は欠かせず、「日本の企業が造った物だから安心ね」と、当たり前のようにつぶやいているのに。
でも、日本の企業への投資となると、その先行きに微妙なものを感じている方が少なくないようです。さて、日本株式への投資、どのように選びましょうか?