投資資金の7割がインデックスファンドとETF

 ──改めて現状のポートフォリオについて教えていただけますか。

 トミィ ざっくりいうと僕の金融資産の約85%が投資です。残りの約15%は生活防衛資金や子どもの教育資金、あと海外転勤から帰ってきた時にある程度まとまった米ドル資産があったので、それをドル建ての定期預金に預けている分ですね。その時の金利が2.5%でした。

 ──すごい! それだけで十分ですね。

 トミィ 満期の異なるいくつかの定期預金に分散しています。今年の7月にそのうちの1つが満期を迎えるので、それは米国株に回す予定です。

 投資の約85%の内訳ですが、そのうちの約7割がインデックスファンドとETFです。投資対象としては、ハイテク株とグローバル株と米株で3分の1ずつ。残りの2割強が米国の個別株で、1割弱が日本の個別株です。

 ──日本株を保有し続ける理由は?

 トミィ 売却して米国株にしようかとも考えました。ただ、インデックスファンドやETFは割と安定していますが、個別株はグロース株中心ということもあり、結構値動きが激しいんですよね。保有している日本株は金融銘柄など基本的にバリュー株なので、米国のグロース株とは相関性が低くて、意外と分散が効いています。ポートフォリオのバランスを取るという意味で、一応日本株も持っておこうと思います。

 ──米国の個別株は何銘柄お持ちですか?

 トミィ 現状は18銘柄です。GAFAMで持っているのはアップルだけで、あとはズーム・ビデオ・コミュニケーションズとかクラウドストライク、スクエア、テスラなどです。18銘柄をほぼ均等に保有しています。

 ──インデックスファンドとETFは?

 トミィ 半分がインデックスファンドで、三菱UFJ国際投信のeMAXISシリーズや大和アセットマネジメントのiFreeシリーズなどです。もう半分がETFで、内訳はナスダック100への連動を目指すQQQ(インベスコ)と全米株式に連動するVTI(バンガード)、あとグローバル株式のVT(バンガード)を3分の1ずつです。

 金ETFも持っていました。去年の7月頃に買って10月にすごく上昇したのですが、その後右肩下がりになったので11月頃にいったん売却しました。足元はもっと下がっているので、いいタイミングで抜けましたね。

 去年の3月頃から妻と一緒に純金積み立ても始めていて、それはいまも続けています。いま金価格はさえないので、安く買えてうれしいですね。

 ──ちなみにNISAなど、非課税枠では何を買っているんですか?

 トミィ つみたてNISAで私が『eMAXIS Slim米国株式(S&P500)』、妻が『eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)』を買っています。ジュニアNISAもやっていて、それが『eMAXIS Neo自動運転』や『iFreeNEXT FANG+インデックス』などです。ジュニアNISAは他にもいくつか買っていますが、比較的リスク高めの商品が多いですね。

 企業型確定拠出型年金もあって、外国株式のインデックスファンドで運用しています。当初は、債券ファンドなども組み入れられたバランス型のポートフォリオで運用していました。でも株式投資を始めつつ、金融のことをいろいろ勉強したら、債券ファンドは不要という結論に達し、去年6月に全部スイッチングして株100%のポートフォリオにしました。おかげでスイッチングして以降は、+30%程度のリターンが出ています。

パフォーマンスが向上バランス型から株100%のポートフォリオにスイッチングした途端、パフォーマンスが向上したという

 ──金融リテラシーが高まると、自分のリスク許容度がわかりますからね。

 トミィ 金融機関は年金加入者が損しないよう、最初はリスクの低いポートフォリオを進めると思います。そのままにしている人が多いですが、それは本当にもったいない。金融のことを少し勉強すれば、全世界株式のインデックスファンドなんて、大してリスク高くないこともわかります。絶対、株式中心のポートフォリオにしたくなると思いますよ。