株式会社あしたのチームは2020年12月、「副業人材の受け入れ」に関する意識調査の結果を発表した。調査は2020年12月10日~14日に行われたもので、副業人材の受け入れを行う都内企業の経営者110名から回答を得た。これにより、受け入れた企業が「実感する効果」と「想定すべき課題」が明らかとなった。

経営者約7割が「副業に積極的な人材」の受け入れに前向きな姿勢

 コロナ禍での収入減やテレワークの浸透により、副業・兼業を始める人が増えている。また、大企業でも続々と副業を解禁する動きが強まっている。副業人材を実際に受け入れることに対して、企業側はどう感じているのだろうか。

 まず、「副業を積極的に行う人を、自社の副業人材として受け入れたいか」と尋ねた。すると「非常に受け入れたい」は18.3%、「受け入れたい」は50%と、合計でおよそ7割が受け入れに前向きな姿勢を示した。

副業人材を受け入れる理由は「多方面のスキル」や「生産性への期待」など

 続いて、「非常に受け入れたい」および「受け入れたい」とした回答者75名にその理由を聞くと、最も多かったのは「副業人材は多方面のスキルを持っていて優秀だと考える」で、50.7%と半数が回答。以降、「副業人材は生産性が高いと考える」(38.7%)、「副業人材は人脈が広く自社の事業機会拡大につながる」(37.3%)が上位だった。

 また、副業人材を受け入れたいと考える理由として以下のような回答が得られた(一部抜粋)。

・異業種との人脈に期待できる(56歳)
・技能スキルがあれば短い時間でも効率的な仕事がこなせる(67歳)
・仕事の幅を拡げるきっかけになれば(74歳)
・ある特殊な技術知識を持つ人材は貴重でなかなか探せないが、副業人材にはそのような人材がいるのではと思う(62歳)

約6割が副業の受け入れで「生産性・業績アップ」を実感

 次に、「副業人材の受け入れが、会社の生産性向上や業績アップにつながっていると感じるか」と尋ねた。すると「非常に感じる」が11.8%、「感じる」が51.8%となり、合計63.6%が良い影響を及ぼしていると実感していることがわかった。