東海東京フィナンシャル・ホールディングス株式会社は2020年11月、株式会社エンファクトリーが提供する越境型研修「複業留学」を導入したと発表した。社員が複業(副業)として一定期間ベンチャー企業で働く経験を通じ、個と組織双方の成長促進を図る狙いだ。

短期間・短時間で実施できる複業体験により、社員の成長をサポート

 東海東京フィナンシャル・ホールディングスは、2019年4月から導入を開始した「ジョブ型人事制度」により、職務内容と必要な資質を明確化。専門性の高い人材育成を目的として、「自らのキャリアへの意識開拓」と、「モチベーションを保ちながら仕事に取り組むこと」を後押ししている。

 また、社員のチャレンジ意欲を尊重し、直接業務と繋がりのない社外活動にも積極的な支援を行うことで、人間性の向上を図っているという。そのような経緯を経て、同社は社員がベンチャー企業で複業を実施する「複業留学生」の取り組みを導入し、2020年10月より、5名がベンチャー企業への複業留学を開始した。

「複業留学」はエンファクトリーが提供する複業研修サービスだ。企業の垣根を越えた「越境活動」を行うことにより、個人と組織の成長をともに促進させることを目的としている。留学期間は2~3ヵ月、稼働時間は10~30時間と比較的短時間に設定されるため、本業との両立を実現しやすい。加えて、リモートワークでの実施も可能で、実際に報酬が発生する「複業タイプ」のほか、研修として行う「研修タイプ」も選択できるという。

 複数名での活動により、情報やアイデアを共有し合いながら活動を実施して、従業員が得た学びと知見を組織へ還元することで、自律的な学習を育む組織風土の醸成に取り組む考えだ。

 政府による複業の解禁や、新型コロナウイルスの流行にともなう働き方の変化などで、複業のメリットが見直されている。企業として、社員の複業を後押しする施策も必要になってくるのかもしれない。

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HRプロ編集部

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